空中秘密基地 2

映画や本の感想が中心です。当然ですが僕の主観と偏見で書いてます?

その勇気に拍手を〜7月のレヴュー〜

7月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

『新聞記者』

まずはこのタイミングでこんな内容の映画を世に出したスタッフ、キャスト、配給、映画館などなど関わった全ての人々に拍手したいと思います。113分、ずっと手を握りしめて観ていました。余計なものは何もなくグレーな画一的な色調で統一された内閣府と雑多で混沌としているけどどこかに生命力を感じる新聞社のデスクの対比が印象的だった。

現状への怒りとか明日への活力が湧いてくる作品ではあったけど、同時に『大統領の陰謀』や『ペンタゴンペーパーズ』のように局地戦では勝利しても、世の中の裏側にいる大きなものに対しては敗色が濃いジャーナリズムの姿を知っている者としては、あーまたか……という気分にもなりました。

最後に松坂桃李さんの顔がアップになった時、メールの着信を知らせる音がします。あれは奥さんから子供の写真が送られてきた音なんじゃないでしょうか?だとしたら上司にいろんな圧力をかけられた彼が家族のために心変わりをしたとしても、誰も責めることは出来ないですよ。実際には官僚の中にも家族のために…って人はいるんじゃないでしょうか?そうした心の変化を表情だけで演じていた松坂桃李さんは素晴らしいものでした。

主人公の女性について日本人の女優さんが出演を断ったという話がまことしやかに流れているけど、自分としては日本と韓国のダブルで帰国子女という設定にすることにより、外部から見た日本社会という視座が獲得されて、日本の不条理な歪さがより強調される結果になったと思っています。シン・ウンギョンさんは「へー、『サニー』のあの子がね〜」と思って観ていました。出演作をそれほど追っていなかったので、これから観ていきたいと思ってます。ラストの彼女の決意に満ちた顔はこの映画の希望だと思います。

f:id:nunoyan1968:20190831174720j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも

◎は旧作
『神と共に 第二章:因と縁』☆☆
→第一章以上に複雑に、かつ壮大になっていくけど、ちゃんと伏線も回収され、物語をちゃんと閉じている。良作。4時間を越えちゃうけど第一章に続けて観たいね。
『新聞記者』☆☆☆
→邦画でこんな映画が観られるなんて!今だからこそ多くの人にこの物語を映画館で目にして欲しい。
『無双の鉄拳』☆☆
→「舐めてた相手が実は……」映画(©︎ギンティ小林)だけど、マ・ドンソクを舐めるヤツなんて、この地球上に存在しないでしょwww でも彼の笑顔を見るためだけに映画館に行く価値がある。
『イメージの本』☆☆
ゴダール健在!いくつもの解釈が可能だ。観た人と語り合いたい。
『COLD WAR あの歌、2つの心』☆☆☆
→無駄なカットは一つもなく、そこにこの上なく美しい音楽が流れる。主人公ふたりの強さ、脆さ、儚さ全てに目を奪われてスクリーンに釘付けにならざるを得ない。

『ゴールデン・リバー』☆☆
→無骨な西部劇であると同時に、ほっこりする家族の物語でもある。ジョン・C・ライリーの名前を覚えて帰ってください。
トイ・ストーリー4』☆☆
→「子供にとってオモチャとは?」という話かと思っていたら、「人はどうやって生きていくべきか?」という人生最大の問題を真正面から描いている作品だった。ピクサーからジョン・ラセターへの惜別の言葉に思えた。
『さらば愛しきアウトロー』☆☆
ロバート・レッドフォードの引退作にふさわしいとてもとても上品な作品。楽に生きずに楽しく生きる主人公の姿に、僕もこういう爺さんになりたいと思う。
『天気の子』☆☆☆
→『君の名は。』よりも好きだなぁ。映像の美しさは言うまでもないです。強い選択をする主人公たちの幸せを思わずにはいられない。新海監督の作品は、台詞回しに小劇場演劇の趣があって、そのリズム感が好きなんだよね。

『ハーツ・ビート・ラウド  たびだちのうた』☆☆
→まずレコード屋さんが舞台だという設定が好きだ。ただ音楽映画の重要な部分である「音楽が産まれる瞬間の喜び」が十全には描かれていなかった。そこが残念。
メン・イン・ブラック  インターナショナル』☆
→期待外れだった……。車からいろんな武器が出てくるシーンは好きかな。

『旅のおわり世界のはじまり』☆☆

→おそらくオールロケで、自然光の下で撮られたと思うけど、それでも黒沢清監督らしい光の使い方にハッとさせられた。ラストの前田敦子に説得力が少し欠けていたところが惜しかったね。

◎『八甲田山』☆☆☆

→4Kデジタルリマスター版ということで、春夏の八甲田山の美しさと冬の厳しさの対比がより際立つ。兵士がバタバタと倒れる姿が怖い。子供の頃は何度か夢に出てきた。僕のトラウマ映画です。案内人役の秋吉久美子さんの笑顔は、凄惨なシーンが続くこの作品にあって、唯一ホッとできる。

◎『愛と青春の旅立ち』☆☆

→軍曹の立ち居振る舞いはやはりカッコいい!ブロマンス映画でもある。

◎『ブルース・ブラザーズ』☆☆☆

→この映画が好きで本当に良かった❗️破壊されまくるショッピングモール、数えきれないクラッシュする車、加速度的にめちゃくちゃになっていく状況。全てが最高‼︎ そして何よりもジョン・べルーシとダン・エイクロイドの体技の軽やかなことよ。あるシーンでのサングラスを外したべルーシの瞳。あれは反則だよ。布団をかけてあげたりする兄弟愛もさりげなく描かれていて良いね。物語に何の関係なく出てくるツィッギーがとてもキュートなのだ。出演者には、もう亡くなっている人が多いけど、ジェームス・ブラウンアレサ・フランクリンレイ・チャールズの歌声が一本の映画の中で聴けるのは嬉しいね。映画館で観てこその作品。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

8月は『ワイルド・スピード / スーパーコンボ』ですよ!車とヘリコプターが闘います。暑い時はこういう映画が最高だよ‼︎‼︎

f:id:nunoyan1968:20190831213923j:image

f:id:nunoyan1968:20190831213935j:image

結局は「自分のことだと思えるか?」なんだよ〜6月のレヴュー〜

6月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

『主戦場』

この映画に対しては右派の方から様々な妨害や誹謗中傷、さらには上映中止を求める裁判まで起こされているけど、作中では、慰安婦の存在を肯定する側に対してもインパクトある出来事とか数とか科学的にハッキリしてない部分を感情的にアピールすることは、本質をズラし、歴史修正主義者にまた否定する論拠を与えると述べられていて、この問題に対する監督の冷静でフェアな眼差しが感じられた。

それにしても歴史修正主義の人々は、どうして揃いも揃ってあんなに薄ら笑いを浮かべているのか?そいう顔でとんでもないことを滔々と話す。ラストに登場する日本会議の中心人物の言動には、劇場内から笑いが起こった。その中で、ある人物の「歴史修正主義者をやめたら敵がいなくなった」という言葉は印象的だった。

f:id:nunoyan1968:20190714142301j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも

◎は旧作
『アナと世界の終わり』☆
→予告編のゾンビが出現して大騒ぎになっている街中を投稿するシーンは面白かったんだけどね……。残念ながら、それ以上のものが無かった。ゾンビ映画としてもミュージカルとしても消化不良。
『神と共に  第一章:罪と罰』☆☆
→面白かった!地獄めぐりしながら主人公の人生が語られるのだけど、その地獄の描き方がバラエティーに富んでいたね。エンドロール後に流れるマ・ドンソクのアップからの第二章の予告は反則。
ヒトラー vs ピカソ  奪われた名画のゆくへ』☆☆
→まずナチスに略奪された60万点の絵画のうち、見つかったのは10万点しかないという事実に驚く。権力が芸術の良し悪しを判断することの恐ろしさをしみじみ感じる。
ふたりの女王  メアリーとエリザベス』☆☆
→この題材は死刑になったという悲劇性からかメアリーに視点をおいた描き方をされることが多い。本作もそうだった。エリザベスからの物語も観たい。
『僕たちは希望という名の列車に乗った』☆☆☆
ベルリンの壁が建つ前の話。高校生をじわじわと追い込んでいく権力側のやり方がエグい。タイトルの通り「希望という名の列車に乗った」彼ら彼女らに拍手を送らずにはいられない。その後のことを語らないのも余韻があって良いね。自分ならどうするか?を語り合いたい映画。

ノーザン・ソウル』☆☆
→青春映画が好きだ!プラス音楽映画だったらもっと好きだ‼︎ 変に恋愛に振らず、男同士の友情を軸に描いていたことが良かったね。
『魂のゆくえ』☆☆☆
→世の中の答えの出ない問いに向かい続け、果ては信仰まで揺らいでいく神父をイーサン・ホークが静かに熱演。彼が出ている映画にハズレなし。
『さよならくちびる』☆☆
→旅に出て窓から流れる風景を見ている時、僕たちは昔の自分と向き合わざるを得ない。だからロードムービーはストーリーの展開がわかっていても作られ続けるんだろう。思いは寄せられている方のモノだけど、寄せている方だって辛いんだよなぁ。

『愛がなんだ』☆☆

→この映画の登場人物と同世代じゃなくて本当に良かった。それでも昔のことを思い出して、ワーっと叫びそうになった。ラストカットの意味を考えるだけで、ご飯三杯はイケるね。
『スノー・ロワイヤル』☆
→予告編で期待を上げすぎました。最後のバトルがあっさりしていて拍子抜けした。

メン・イン・ブラック  インターナショナル』☆☆
→ゴージャスだしクリス・ヘムスワースのコメディ演技も大好きだけど、楽しさという点では過去作に及ばなかったなぁ。
『ナイトクルージング』☆☆
全盲の加藤さんが映画を作るということが面白い。映画は完成するのだけど、それが加藤さんが思い描いていたものにどこまで迫れているのか?に興味がある。色彩という概念はループしているという考え方が印象に残った。

『主戦場』☆☆☆

→いわゆる歴史修正主義者と同じ土俵に乗る危うさをテンポの良い編集や監督自身によるナレーションの語り口などで回避している。2019年必見の作品。

X-MEN:ダーク・フェニックス』☆

→本当にこれで終わりなのか?だとしたら残念でならないよ……。
スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』☆☆
→『アベンジャーズ / エンドゲーム』で抜け落ちていた視点を見事に補完する、まさにフェーズ3を締めくくるに相応しい作品でした。

◎『ゴッドファーザー』 ☆☆☆

→エンドロールが終わり、劇場が明るくなっても目を瞑って座席に深く座っていたくらいたっぷり余韻に浸った。初めて人を殺した後からのマイケルから感じられる艶っぽさにゾクゾクっとした。

◎『日本のいちばん長い日』☆☆☆

→登場人物に必要以上にフォーカスを当てない語り口が事態の緊迫さをより際立たせている。リメイク版(2015)との最も顕著な違いはやはり汗だ。あの濃い空気感はアナログだからこそ映し出すことが出来るんだろうな。玉音放送の文言が決定した後、首相に暇乞いを告げに来た時の三船敏郎の表情はチャーミングとしか言いようがない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

7月はトイ・ストーリー 4』ですね。『3』の見事としか言いようがない終わりから、どのような続編になっているのか?今度は「子供にとって何がおもちゃなのか?」って話なのかなぁ。楽しみです!

f:id:nunoyan1968:20190714143154j:image

f:id:nunoyan1968:20190714143203j:image

怪獣王に俺はなる‼︎‼︎〜5月のレヴュー〜

5月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

ゴジラ  キング・オブ・モンスターズ』

ハリウッドが日本人の夢を勝手に叶えてくれるよ。監督のゴジラ愛で押し切ってくる。ここまでやられたら満足です!と言うしかないです。注文を付けるとすれば、怪獣同士のバトルがどれも終始暗い画面の中だったのが残念。どういう戦いが展開されているのか不明な場面もあった。来るキングコング戦では、キング同士の真昼の決闘を期待します。

f:id:nunoyan1968:20190712234915j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも

◎は旧作
『僕たちのラストステージ』☆☆
→ローレル&ハーディという実在したコメディアンの物語。しみじみするなぁ。主人公の2人の関係も良いけど、実は彼らの奥さんたちの存在の大きさが印象に残る。ジョン・C・ライリーが好きなんです。
『バースデー・ワンダーランド』☆
松岡茉優麻生久美子の声は魅力的なんだけど、主人公の人物設定に最後までノレナかtら。
『シャザム!』☆☆
→何度か声を出して笑ってしまいましたよ。たとえ血は繋がってなくても、お互いを思いやれれば、それは家族じゃない!映画館を出て何度か「シャザム!」と呟いてみた。
『ビリーブ  未来への大逆転』☆☆☆
→今も現役でアメリカの連邦最高裁判事を務めているルース・ギンズバーグフェリシティ・ジョーンズが好演。最後のスピーチは目に説得力があって素晴らしい。
『RBG 最強の85才』☆☆☆
→こちらは『ビリーブ  未来への大逆転』の主人公であるルース・ギンズバーグのドキュメンタリー。フィクション以上に印象的でチャーミングな人だった。家族との関係も素敵だ。旦那さんもとてもリベラルで、あの時代にどうしてそういう考えを持てたのか?そちらも気になる。ルース・ギンズバーグが考えの違う人ともしっかりと議論して友人関係を築いている姿に、これこそ知性だよなぁと思う。

『ドント・ウォーリー』☆☆
→主人公はダメ人間なんだけど、それを自分でしっかり受け止めて立ち直っていく姿が良い。だからこそ周りの人も支えるんだね。それにつけてもルーニー・マーラの美しいことよ!
『オーヴァーロード』☆
→最初の敵地に潜入するシーンは良かったけどね……。既視感がある描写がこれでもか!ってくらい詰め込まれてました。
『名探偵ピカチュウ』☆☆☆
ポケモン弱者の自分ですが、それでもポケモンと共存する世界のリアルさにワクワクした。ライアン・レイノルズが声を担当してることもあって、デップー風味のピカチュウにおじさんも満足だったよ。
『ある少年の告白』☆☆
→この映画で描かれていることがそんなに昔のことじゃないってことに奥深い闇を感じる。自分はクリスチャンではないので、この作品が言わんとしていることを十全に理解できたとは思えないが、人がそれぞれ自分らしく幸せを追求できたら…と思わずにはいられない。

コレット』☆☆
→女性が思うように生きることが出来なかった時代を、軽やかに、しかし同時に力強く生きた主人公の姿が心に残る。そしてその女性を見事に演じたキーラ・ナイトレイが素晴らしい。
アメリカン・アニマルズ』☆☆
→物語の合間に事件の当事者である実在の人物のインタビューが挟み込まれる構成が面白い。そして同じ事件のことを語っているのに、各人の言い分が異なる。何が真実なのか?そのさじ加減が絶妙。登場人物はみんなボンクラ。

『芳華 - Youth - 』☆☆☆

→若い頃の一時期に熱中したものはやっぱり僕たちの人生の確かな一部だと思ったり、その頃に好きになった人はずっと忘れないよなぁ……と思ったり。

『天然☆生活』☆☆

→予想した展開の遥か斜め上をいくストーリーに「何だ?これは⁇」と思いながら爆笑。往年の松竹人情喜劇かと思ってたらキャプテン・マーベルだった

ゴジラ  キング・オブ・モンスターズ』☆☆☆

→怪獣同士が戦っている足下からのカットはフレッシュだった。主要な登場人物が全員どうかしてる人ばっかりなのも「らしい」感じで良かったですね〜。「人間ドラマが描かれていない」という評もあるみたいだけど、怪獣映画が何を見せるのか?って考えると、あれで十分だと思うよ。美しいモスラを観ることが出来ただけで満足です。いつかメカゴジラを登場させて欲しい。
◎『風と共に去りぬ』☆☆☆

→映画館で観るのは初めて。昔はスカーレットの自己中ぶりに閉口してたけど、あーしなければ生きて行けなかったのだ…と少し理解できるようになった。終盤にあるヴィヴィアン・リーの笑顔は、「物語よ、ここで終わってくれ!」と思うくらいとびきり素敵だ。今の基準でみると、黒人奴隷やKKKの描き方など批判があるのはわかるけど、やはりこの映画は映画館でこそ観るべき作品だ。でもこの映画で最も強い人は、やっぱりメラニーだよなぁ。彼女だけが最後まで一貫した自分を持っている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

6月はスパイダーマン ファー・フロム・ホーム』MCUのフェーズ3はどのように終わり、そして新たなフェーズはどうなるのか?楽しみでないとは言えないですよね〜。

f:id:nunoyan1968:20190713000229j:image

Love You 3000 〜4月のレヴュー〜

4月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

アベンジャーズ / エンドゲーム』

11年間MCUをずっと観てきて本当に良かった!

3000回愛してるよ‼︎‼︎‼︎

f:id:nunoyan1968:20190711235926j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも

◎は旧作
『バジュランギおじさんと、小さな迷子』☆☆☆
→ほんの少しの他人を思いやる気持ちが世界を変えることもある。過剰と思える演出もまさにインド映画。王道のストーリーだって良いじゃない!登場人物全てに幸せになって欲しい。
『マイ・ブックショップ』☆☆
→ハッピーエンドとは言い切れない、シニカルな結末はとてもイギリス映画らしい。でも主人公の思いはしっかりと受け継がれていく。本を読めるということは幸せなのだ。ビル・ナイが出ていると物語が締まる。
『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』☆☆☆
→多様性とそれを誇りとする街のドキュメンタリー。3時間ずっとニコニコして観ていた。この街の住民になりたい。
『大脱出2』☆
→ポスターに偽りあり…。全てにおいて雑。でもスタローンは嫌いになれないのよ〜。
『共犯者たち』☆☆
セウォル号事件がなぜあんなに大騒ぎになったのか?ということの背景を知ることが出来る。権力の広報機関となったマスコミ。これは決して隣の国の出来事ではない。ネトウヨと呼ばれる人たちは顔つきが万国共通なのだなぁ……。

『スパイネーション  自白』☆☆
→韓国の国家情報院によるスパイ捏造事件を追ったドキュメンタリー。登場人物は『共犯者たち』と同じだが、彼らの姿勢には全くブレがない。両作がクラウドファウンディングによって作られたことに限りない拍手を。
バイス』☆☆☆
→権力の暴力性と闇が容赦なく迫ってくる。まだ存命中の人物を実名で描くことの決意と覚悟、映画が持つ現実への異議申し立てという役割を十二分に表している。役者たちの演技からも目が離せない。ただ事実関係を知らないと面白さが半減するので、ちゃんと予習してから観ましょう。
『ハンターキラー  潜行せよ』☆☆
→潜水艦映画はやっぱり面白い!潜行していく時の司令室の描写はフレッシュだった。ただいろんな戦争映画の要素を入れすぎたかな?最後は潜水艦vs潜水艦じゃないし…。
麻雀放浪記2020』☆
→『麻雀放浪記』(1984)が大好きなだけに……。振り切るならもっと振り切るべきだったんじゃないか?

『おっさんのケーフェイ』☆☆
→登場人物全員が愛おしい。一見イヤミな奴に見えても、それぞれの事情ってもんがあるんだよ。プロレス中継の次の日は教室の後ろがリングだった小学生の頃を思い出した。
『月夜釜合戦』☆☆☆
→スクリーンに映ってる人物が全てダメ人間!だけどどこか憎めない。スクリーンから不思議な生命力を感じる映画。

『記者たち〜衝撃と畏怖の真実〜』☆☆☆

ロブ・ライナー監督の思いがスクリーンの向こうから突き刺さる。それは現実社会への激しい怒りだ。しかしサスペンスやラブストーリーも同時に入っていて、エンターテイメントとしても十分に面白い。こういう映画を骨太の作品と言うのだろう。『バイス』と合わせて観るべし。
アベンジャーズ / エンドゲーム』☆×3000
→何も言うことはない。ただ感謝。
◎『未知との遭遇ファイナルカット版☆☆☆

→何度観ても不思議な映画だ。全ては説明されないが、そこがまた良い。

◎『E.T.』☆☆☆

→不覚にも号泣してしまった。自転車で飛び立つあの浮遊感は何物にも代えがたい。

◎『JAWS / ジョーズ』☆☆☆

→初めてスクリーンで観た。思っていた以上に怖い。今でも海に行くと「サメに注意しよう」と思ってしまうのは、この映画のおかげ(せい?)。サメと戦いながらもタバコを離さないロイ・シャイダーがカッコいい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

5月は『ゴジラ  キング・オブ・モンスターズ』しかないのではないでしょうか?怪獣総進撃‼︎‼︎

f:id:nunoyan1968:20190712002111j:image

何度でも立ち上がる〜3月のレヴュー〜

3月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

スーパーヒーローは戦います。でも同時に「人生は勝ち負けではない」ということを教えてくれます。人生で最も価値があることとは「敵を打ち負かし、勝つこと」ではないということを僕たちは学びました。だってそれだけが目指すべきものだったら、スーパーヒーロー達の映画はつまらないものになるでしょう。

スパイダーマン:スパイダーバース』と『キャプテンマーベル』。主人公たちは何度叩きのめされても、その度に立ち上がります。その姿を観ると、いつも「あ〜、ヒーロー映画が好きで良かった!」と熱いものがこみ上げてきます。

キャプテン・マーベル』では、オープニングのマーベルロゴが去年の11月に亡くなったスタン・リーへ捧げられた特別なものになっていました。ありがとう、スタン!あなたが創造したヒーロー達のおかげで、僕たちはこのクソみたいな現実になんとか立ち向かっていこうという勇気が湧いてくるよ‼︎

f:id:nunoyan1968:20190408155313j:image

f:id:nunoyan1968:20190408155807j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも

◎は旧作
『グリーンブック』☆☆☆
→雰囲気はどこまでも品があり、脚本も細部まで練られているし、役者さんたちの演技も目を離せないものだった。でも(たとえ役割が以前と逆になってるとは言え)黒人と白人が旅をして心を通わせるという物語に、「あ〜またここからなのか?」という気分にもなった。
『ビール・ストリートの恋人たち』☆☆
→監督の前作『ムーンライト』と同様に独特な色調の美しさに目を奪われる。しかし語られているストーリーは、その背景も含めて苦い。ここで終わり?というラストにフィクションを超えたリアルさを感じる。
『移動都市 / モータル・エンジン』☆
→原作が好きで、よくぞ映像化してくれた!とは思うのだけど……。
『THE GUILTY  ギルティ』☆☆☆
→主人公は緊急コールセンターで働いている。物語はそこにかかってきた電話の声だけで進んでいく。動きのない地味な画面だけど、これがまた極上に面白い。よく聴くと音響に細心の注意が払われていることがわかる。映画館で「聴く」べき作品。
『翔んで埼玉』☆
→文字通り埼玉県人が世界で一番楽しめる映画。満点の☆ひとつ。多摩川を最終防衛ラインとして埼玉の侵攻を食い止めなければならない。
『迫り来る嵐』☆☆
→ノアールに雨はよく似合う。舞台は1997年の中国。この後20年で中国は劇的に変わる。その変化に取り残されていく人々。タイトルはそのメタファーか?

『ROMA / ローマ』☆☆
Netflixで配信された作品だけど、これは間違いなく映画館で観るべき作品。モノクロの画面が時間が経つにつれて色彩を帯びてくるように感じられる。クライマックスのカットはまるで宗教画のようだ。
『運び屋』☆☆☆
→同時代にクリント・イーストウッドの作品を観られる僕たちは幸せです。この作品の軽快さは何だ?とても88歳の監督が撮ったものとは思えない。劇中のヨボヨボな老人はイーストウッドが「演技」していたものと知り驚く。まさに拍手。
『シンプル・フェイバー』☆☆
→どうしても『ゴーン・ガール』を思い出してしまうサスペンス映画だけど、ポール・フェイグが撮ってるだけあって、どうしても笑ってしまうシーンがあちこちにあって楽しい。アナ・ケンドリックのコメデイエンヌとしての素養が大爆発している。
スパイダーマン:スパイダーバース』☆☆☆
→過去に映像化されたスパイダーマン映画の中で一番好きだ。文字通り「親愛なる隣人。スパイダーマン」な映画だ。
キャプテン・マーベル』☆☆☆
キャプテン・マーベルは宇宙最強だけど、同時にとても身近な女性としても描かれている。彼女の最大の魅力です。そしてその「普通さ」は女性がヒーローとなる映画の新しい扉を開いたことを意味します。公開前にはくだらない奴らから謂れのないバッシングを受けたけど、観客の気持ちがそれを押しのけて世界中で大ヒットしていることが嬉しい。女の人だからって、どうしていつもニコニコしてなきゃならないんだよ?ここぞって時には最高の笑顔を見せてくれてるじゃん!キャロル、カッコいいよ‼︎ 
『イップ・マン外伝  マスターZ』☆☆☆
→この作品単体として観ても勧善懲悪の武侠映画として大満足だけど、イップ・マンシリーズを全部観てからだとより面白さが増す正に外伝らしい外伝でした。チョン・ティンチ(マックス・チャン)が真の師匠(シーフー)になる物語であったのだなぁ……と胸が熱くなりました。
『バハールの涙』☆☆☆
→ドキュメンタリーじゃないかと思うほどのリアルさに圧倒される。バハールが銃を手にしなければならなかった状況を思うと慄然とせざるを得ない。でも僕たちはそれを十全には理解してないし、また出来ないだろうとも思う。
『YUKIGUNI』☆☆
→カクテル「雪国」を考案した井山計一さんと彼のバー‘ケルン’のドキュメンタリー。マスターとは井山さんのような人のことを言うのだろう。ただの「すごい人物語」ではなく、家族との葛藤もちゃんと触れていたことが良かったね。

ウトヤ島、7月22日』☆☆

→2011年7月22日に起きたノルウェー連続テロ事件の一つ、ウトヤ島で起きた銃乱射事件を映画化した作品。全編のうち72分間をワンカットで撮影。あまりに辛くて、「早く終わってくれ!」と念じながら観た。『バハールの涙』にもあったんだけど、このクソみたいな現実を抗う手段として歌を歌うというシーンがあって、そこに少し救いを感じた。

バンブルビー』☆☆☆

バンブルビーと主人公の女の子との青春映画としてすごく楽しめる。デートムービーとして一番のオススメです。声を失ったバンブルビーが’80年代(物語の舞台です)のヒット曲を使って意思疎通するのもツボでしたよ。

『サンセット』☆

→監督の前作『サウルの息子』と同様に、カメラは主人公の知覚に重ねられ、「直接描写」を徹底的に避けて撮影されている。よって観客が観ている映像は本当のことなのか?という不思議な感覚になる。しかしそれが成功していたか?と言えば……。物語の推進力が弱いように感じた。

『ブラッククランズマン』☆☆☆

スパイク・リーの怒りが溢れ出ている作品。事前にどういう時代の話か?を予習してから観ると面白さが増す。最後の映像に賛否があるけど、自分はアレがあってこそのこの映画であると思う。

『世界一と言われた映画館』☆☆

→映画館のある街はそれだけでも幸せだ。大杉漣さんのナレーションも愛に満ちている。

◎『恐怖の報酬』オリジナル完全版☆☆☆

→とんでもない映画です。爆発、炎、嵐、泥…全てがリアル。むき出しの生と死が描かれている。今のCGを見慣れている人には、今作を観て口をあんぐりしてもらいたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

4月はやっぱりアベンジャーズ/エンドゲーム』ですね。大事なことなのでもう一度書きます。4月はやっぱりアベンジャーズ/エンドゲーム』ですね。僕でも思いつく「時間を巻き戻す」以外の、アッと言って顎が外れてもどらないくらいのラストを観せてください。今から体調を整えて待ってます。

f:id:nunoyan1968:20190408161823j:image

f:id:nunoyan1968:20190408161903j:image

f:id:nunoyan1968:20190408161913j:image

予想している時が一番楽しいのです〜2月のレヴュー〜

2月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

2019年(第91回)アカデミー賞が発表されて、主要部門はこんな↓感じでした。予想は難しいね。作品賞に『ブラックパンサー』を!って少し期待したんだけどね〜。

作品賞:『グリーンブック』
監督賞:アルフォンソ・キュアロン『ROMA / ローマ』
主演男優賞:ラミ・マレックボヘミアン・ラプソディ
主演女優賞:オリヴィア・コールマン女王陛下のお気に入り
助演男優賞マハーシャラ・アリ『グリーンブック』
助演女優賞レジーナ・キング『ビール・ストリートの恋人』
脚本賞:『グリーンブック』
脚色賞:『ブラック・クランズマン』
外国語映画賞:『ROMA / ローマ』(メキシコ)
長編アニメ賞:『スパイダーマン:スパイダーバース』

今年の最大のアップセットは主演女優賞のオリヴィア・コールマングレン・クローズを予想していた人が多かったんだけどね。オリヴィア・コールマンも素晴らしい演技をしているので文句は無いです。でもグレン・クローズはこれで8回ノミネートされて未だ受賞なし。まさに無冠に女王です。彼女は今年で71歳。あげとかないと後悔するぞ、アカデミー会員さん達!

f:id:nunoyan1968:20190408085628j:image

f:id:nunoyan1968:20190408085744j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも

◎は旧作
『フロントランナー』☆
アメリカ政治を描く作品は大好きだけど、今作は(いくら実話だとしても)ストーリーテリングに起伏が無かった。ヒュー・ジャックマンの抑えた演技は良いね。
『バーニング』☆☆
村上春樹の作品をこんなに「らしく」映画にした作品は初めて、それでいてしっかりイ・チャンドン監督の映画だった。ラスト20分のシーンはどういう意味なのか?観た人と話し合いたい。
『天才作家の妻 - 40年目の真実 -』☆☆☆
→グレン・クロースが圧巻。彼女の表情を観るだけでもお金を払う価値がある。
『ちいさな独裁者』☆☆☆
→まずもこの映画が実話であったことに驚く。考えることをやめた時に人間は奴隷になるのだ。コメディとして描かれていて、笑いながらも背筋が冷たくなる。エンドロールがこの作品のもっとも言いたかったことだ。
ファースト・マン』☆☆
→人物に寄り添って撮られているカメラワークが、否応無しに観る者に臨場感と緊張感を与えている。月までの距離は人と人の距離のメタファーか?ラストシーンはいかにもデイミアン・チャゼルらしい。

『アクアマン』☆☆
→海中だけじゃなく、陸上でのアクションも見せ方が工夫されていて目が離せなかった。海中生物の造形もさすがジェームズ・ワンだなぁ〜と。ワンダー・ウーマンからの流れを継承して、作風が明るくなってきたのは良いのだけれど、DCは制作の順番を間違えていることは否定できない。
THE COLLECTORS〜さらば青春の新宿JAM〜』☆☆
→ミュージシャン・オブ・ミュージシャンであるTHE COLLECTORS。彼らのカッコ良さがに早く世間は気づいて欲しい。日本のモッズの歴史を知る上でも貴重な映画だ。
『サイドマン  スターを輝かせた男たち』☆☆
→素敵な音楽が完成するためには、センターに立つ人だけではなく、それを支える人もまた大事な存在だ。この映画を観た後では、音楽を聴く時にミュージシャンのクレジットまで目を通すようになるに違いない。それはまた「音楽を聴く」という行為を豊かにしてくれる。
女王陛下のお気に入り』☆☆☆
→主演女優3人の密度の濃い演技に圧倒される。魚眼レンズを通して撮られたような画面も独特な雰囲気を醸し出していて面白い。女性とはかくも怖い存在なのかと思わせてくれると同時に、男はどこまでもバカだと認識させられます。

『アリータ:バトルエンジェル』☆☆
→予想のずっと上をいく面白さだった。アリータがCGであることも途中から気にならなくなった。それにしても映画の中で描かれるスポーツはルールが理解できた試しがない。

◎『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ〈ディレクターズ・カット〉』☆☆☆
マーティン・スコセッシが設立した「フィルム・ファンデーション」によって2012年に修復・復元した4時間11分版。未公開シーンが挿入されることにより、唐突に感じられたセリフや登場人物の感情の機微がより繊細に伝わってくるようになった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3月はアカデミー賞受賞作品も公開されるのですが、『スパイダーマン:スパイダーバース』、『キャプテン・マーベル』、『バンブルビー』が週末ごとに公開されるというウホホッ!となる月でもあるのです。そして楽しみなのは『大脱出2』スタローンが久々にやってくれたらしい…。楽しみ半分、怖さ半分。

f:id:nunoyan1968:20190408091954j:image

f:id:nunoyan1968:20190408092005j:image

f:id:nunoyan1968:20190408092016j:image

f:id:nunoyan1968:20190408092026j:image

〈やる〉を選んだ人々の物語〜1月のレヴュー〜

1月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

2019年になってもあいも変わらず映画を観てます。今月は何と言ってもクリード 炎の宿敵』しかないですね。人生ベストが『ロッキー』である自分にとって、前作のクリード チャンプを継ぐ男はそれと並ぶか、はたまた超えるかってくらいの映画でした。そして『クリード 炎の宿敵』アドニスの物語は前作で終わってるし、監督は変わるし、何より『ロッキーⅣ』の続編らしいじゃない……と正直なところ不安しかありませんでした。で映画館に行った訳ですよ。泣きました。体じゅうの水分がなくなるくらい泣きました。詳しいことは書きませんが、「ロッキー、写真くらい飾ってやれよ」とか「『まだやれるな!』じゃねーだろ」とか、ある登場人物だけはこれから惨めな人生を送れば良いのに……とか思ってました。ラストの試合では「立て!ヴィクター‼︎(←ドラゴの息子)」と心の中で叫んでいる自分がいましたよ。そしてドラゴがとったある行動……思い出すだけで涙が出てきます。そして物語の最後にアドニス、ロッキー、ドラゴ親子が見せる表情。それぞれがこれまで抱えてきた人生の苦難を乗り越え、新しい道へと歩き出したのだと思います。特にドラゴ親子の笑顔は心に残ります。やはりロッキー・シリーズは「〈やる・やらない〉の岐路に立った時、〈やる〉を選んだ人々の物語」でした。スタローンは今作限りでシリーズから離れるようです。とっても残念だけど、彼に限りない感謝を送りたい。

ありがとう、スライ‼︎‼︎

f:id:nunoyan1968:20190224165105j:image

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも
『ホイットニー〜オルウェイズ・ラブ・ユー〜』☆☆☆
アメリカのショービジネス界の闇に飲み込まれてしまったアーティストは何人もいるけど、ホイットニーもその一人。娘さんも…ってところが辛すぎるよ。でもこのドキュメンタリーを観ると、(当時言われていたような)ボビー・ブラウンだけが悪かったんじゃないってことがわかる。久しぶりにホイットニーの歌を聴いたけど、まさに神に祝福された歌声と呼びたいものでしたよ。
『こんな夜更けにバナナかよ  愛しき実話』☆☆
大泉洋の芸達者ぶりはやっぱりすごいなぁ〜としか言えない。こういう「生」もあることを知れるから僕は映画を観るのだ。
『それだけが、僕の世界』☆☆
イ・ビョンホンの演技の幅を堪能できる。ここ何作かはダークサイドのイ・ビョンホンだったけど、今作はライトサイド。不器用だけどどこかに優しさを持つ役は彼の真骨頂だ。ベタといえばベタな作品だけど、それを堂々とやり切るのが韓国映画の魅力だね。
クリード 炎の宿敵』☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
→冒頭でのドラゴ親子の描写からもう泣いていた。次はドラゴ親子の映画を作ってくれ‼︎‼︎
蜘蛛の巣を払う女』☆
→ただのアクション映画になっていた。ハッカーが余りにも万能で、なんだかなぁ……と。氷の上をバイクで走るシーンは意表を突かれて面白かったですよ。
『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!  My Generation』☆☆
→もしも生まれ変われるとしたら、1960年代のロンドンに生まれたい。Swinging London🇬🇧

ライ麦畑の反逆児  ひとりぼっちのサリンジャー』☆☆
アメリカ文学史のおけるサリンジャーの位置付けを踏まえた上で、彼の人生の起伏を優しく愛をもって描いていて、とても共感できた。この作品をきっかけにして、もっとたくさんの人がサリンジャーの作品を手に取ってくれると良いな〜と思う。
『TAXi  ダイヤモンド・ミッション』☆
→前作までの監督と主演が代わってのシリーズ仕切り直しなのですが……。『ワイルド・スピード』シリーズの下位互換であった。
マイル22』☆☆☆
→途中から『ザ・レイド 2』として観ている自分がいた。狭い場所でのアクションは大好物です。イコ・ウワイス、この人の名前だけ覚えて帰ってください。
『マスカレード・ホテル』☆☆
→ずっと長澤まさみは良いなぁ〜〜と思いながら観てましたよ。『来る』でもそうだったけど、松たか子は美味しいところを持って行きすぎです。
『ミスター・ガラス』☆☆☆
→マーベルやDCとは違う、どこを切ってもシャマラン流のヒーロー映画。多重人格者を演じるジェームズ・マカヴォイを観るだけでもお金を払う価値がある。『アンブレイカブル』と『スピリット』の完全な続編なので予習は必須です。
ナチス第三の男』☆
→原作(『HHhH』)の面白いところが全く反映されていない作品だった。同じ話を観たいんだっだら、『ハイドリヒを撃て!』をぜひどうぞ。
がっこうぐらし!』☆
ゾンビ映画としては合格点だと思うけど、演技がね……。出演しているアイドルのファンだったらお金を払っても良いんじゃないかな?
サスペリア』☆☆
→ダリオ・アンジェント(オリジナル版の監督)が激怒し、クエンティン・タランティーノが絶賛するのも理解できる。スクリーンの隅々まで美しい映画でした。決してひとりでは観ないで……ってことはないです。だって極上のラブ・ストーリーでもありましたから。ただ好き嫌いは、はっきり分かれるよなぁ〜。152分は長い。

『暁に祈れ』☆☆

タイ語の字幕が出ないことで、主人公が送り込まれた場所の地獄感が増す。そこからムエタイで脱出しようとする展開は好きです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2月はアカデミー賞が発表されます。今年はノミネートされている作品で日本でも既に公開されているものが多いので、いつもの年よりも楽しめそうです。是枝裕和監督の『万引き家族』と細田守監督の『未来のミライ』もノミネートされてるけど、どうだろうなぁ〜受賞してくれると嬉しいけど、強敵が多いからなぁ〜って感じです。

という2月ですが、自分の中では『ファースト・マン』と『アクアマン』の「マン映画」の対決を楽しみにしているのです。

f:id:nunoyan1968:20190224171344j:image

f:id:nunoyan1968:20190224171357j:image