空中秘密基地 2

映画や本の感想が中心です。当然ですが僕の主観と偏見で書いてます?

ずーーーーーーーーっと不謹慎 デッドプール

デッドプール(監督:ティム・ミラー 2016 / アメリカ 108分)
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【あらすじ】

好き勝手に悪い奴らをこらしめ、金を稼ぐヒーロー気取りな生活を送っていた元傭兵のウェイド・ウイルソンライアン・レイノルズ)は、恋人ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)とも結婚を決意し、幸せの絶頂にいた矢先、ガンで余命宣告を受ける。謎の組織からガンを治せると誘われたウェイドは、そこで壮絶な人体実験を受け、驚異的な驚異的な治癒能力と不死の肉体を得るが、醜い身体に変えられてしまう。ウェイドは、赤いコスチュームを身にまとった「デッドプール」となり、人体実験を施したエイジャックス(エド・スクレイン)の行方を追う。(映画.comより)

2016年は毎月アメコミ映画を観ることが出来るという至福な一年なのですが、その中でも楽しみにしていたのがこの『デッドプール』。という訳で公開初日に横浜ブルク13で観てきました。水曜日の21:00という遅い時間にも関わらず、ほぼ満席でしたよ。

 
最高でした!この一言だけで十分なんだ‼︎
 
デッドプールは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』にも出ていたんだけど、コミックとかけ離れた描写ばかりで、ファンから「こんなんデップーじゃないやい!」と猛烈に批判を浴びていたんです。
 
だってデッドプールは、
・基本的にふざけている
・ずっと喋りながら戦う
・不死身
・一人称が「俺ちゃん」
・下ネタもグロもOK
・自画自賛をしまくる
んです。こんなヒーローってほかにいないでしょ⁉︎
 
でも一番の特徴は「第四の壁」を突破してくること。そう、デッドプールは観客に語りかけてくる。観客が思いそうなことを観客より先に言っちゃう。制作費の少なさを嘆いたり、デッドプールの中の人が過去に出演した作品に悪態をついたり……。この手法は演劇では割と見ることがあるけど、映画だと陳腐な感じになることが多い。でもこの作品では絶妙なバランスでやってるので、観客と主人公の間に奇妙な共犯関係が生まれている。だから面白さが加速する。これってやっぱり脚本の力だよ。オープニングで脚本チームを「真のヒーロー」と紹介しているんだけど、本当に納得してしまう。
 
制作費は『X-MEN:アポカリプス』の4分の1、監督は新人、スターは主演のライアン・レイノルズだけ。でも世界中で大ヒット!金や名前じゃない、知恵と勇気を振り絞れば良いものが出来るんだってことが嬉しい。
 
108分という上映時間もいいね!『アントマン』(117分)より短い。しっかり締まったコメディ映画になっている。
 
いろんな映画のオマージュやパロディなどの小ネタが満載でニヤッとさせられるけど、そんなことは知らなくても大丈夫!新しいヒーロー映画を観たい方、単純に笑ってスッキリしたい方、ぜひとも映画館へ。オススメです!あ、でもデートはNGかも⁉︎ 僕の隣に座っていたカップル、映画の前後で感じがまったく違ってた。始まるまではニコニコ話してたんだけど、映画が終わると直ぐに女の子が彼氏の顔を見ることもなく席を立って出て行った。何でだ?
 
エンドロール後にもおまけがあるので、明るくなるまで帰っちゃダメですよ。というよりマーベル映画で未だにエンドロール途中で劇場から出る人がいる。不思議でならないよ。