空中秘密基地 2

映画や本の感想が中心です。当然ですが僕の主観と偏見で書いてます?

ベテランと半魚人に泣かされる〜3月のレヴュー〜

3月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。デル・トロ、おめでとう‼︎‼︎‼︎


シャーロット・ランプリング(『ベロニカとの記憶』)、ドナルド・サザーランドヘレン・ミレン(『ロング、ロング バケーション』)、シャーリー・マクレーン(『あなたの旅立ち、綴ります』)といったベテラン俳優さんたちのいぶし銀の演技が楽しかった3月の映画だけど、やっぱり『シェイプ・オブ・ウォーター』ですよ!こんなに純度が高い作品に出会うことは滅多にあるもんじゃない。しかもそれがモンスター映画でですよ。はっきり言って、人を選ぶ作品かもしれない。でも同時に大勢に観て欲しい作品なのだ。

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☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも
リバーズ・エッジ』☆
→原作の雰囲気が無くなっていて残念だった。挿入されるインタビューのシーンがノイズになって物語が中断される。2018年の日本で撮る意味を感じることが出来なかった。
ブラックパンサー』☆☆☆
→マーヴェル映画の中でもベスト3に入る。ヴィラン(悪役)の設定が秀逸。現代社会の矛盾もちゃんと描いていて、さらにそれをどう乗り越えるか?というところまで語る。ワカンダ王国のヴィジュアルが細部まで美しい。
シェイプ・オブ・ウォーター』☆☆☆
→ギレルモ・デルトロ監督の思いがぎっしりと詰まっている。普遍的であると同時に、マイノリティーについての物語でもあり、今だからこそ作られるべき映画だったと思う。
『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目覚め』☆☆
→登場人物たちのポジティブさが微笑んでしまうくらい素晴らしい。境界を越えたところで人はどうやって繋がるのか?コメディーのふりをして、実は考えさせられる映画でしたよ。
15時17分、パリ行き』☆☆
→何も知らずに観た初回と原作のノンフィクションを読んでから2回目の鑑賞では印象がガラッと変わる映画でした。事件の当事者が自分自身を演じたことについても、映画の中と現実世界が地続きであることをより感じることができた。それでいて細部にはちゃんと佳境に向けての伏線を張っておく。さすがクリント・イーストウッドだ。
ベロニカとの記憶』☆☆
→ノスタルジックな映画かと思っていたら、上質のミステリーを読んでいるような感じにを覚えた。それでいて心あたたまるエンディングだった。少ししか出てこないけど、シャーロット・ランプリングの神秘的な美しさに目を離せなくなる。
ウイスキーと2人の花嫁』☆☆
→ウィスキーの在庫が無くなったことを知った時のオッサンたちの表情に爆笑。ストーリーは平坦でこれといった山場はないけど、こういう映画もたまには良いね。
『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』☆☆
→これぞインド映画!ただただ歌って踊って悪い奴はやっつけてを楽しんだ。
ダウンサイズ』☆
→メッセージ性が強く設定も斬新なんだけど……。それが上手く噛み合っていない。アレクサンダー・ペイン監督が好きで、期待していただけに肩透かし感が大きい映画だった。
坂道のアポロン』☆☆
→演奏シーンが良いってだけで音楽映画としてはOKだ。中川大志という役者さんを知ったことが大きな収穫。それにしてもエンドロールで小田和正を流すのか?小田さんが悪い訳じゃないけど、これはジャズについての映画なんだから、そこはジャズでしょ!
『ロング、ロング バケーション』☆☆
ドナルド・サザーランドヘレン・ミレンの自然体の演技は何度でも観たくなる。まだまだ子供の視点からこの映画を観てしまうけど、(辛いけどハッピーエンドを迎える)いつか二人の気持ちを理解するようになるんだろうか?と思った。
『ピンカートンに会いにいく』☆☆
→年をとるということは楽しいこともあるけど、それ以上にややこしいことも抱えるんだということを実感させられる。内容が新しかったり、撮り方が斬新なわけじゃないけど、「あ〜こういうことあるある」と思わざるを得ない。
『去年の冬、君と別れ』☆
→予想以上のことは何も起こらない映画でした。
ちはやふるー結びー』☆☆☆
→原作では描かれなかった「もう一つの『ちはやふる』」を見事にスクリーンに映し出してくれた。『上の句』『下の句』の様々なシーンが一つに集まっていく脚本が見事。日本の青春映画の歴史に残る傑作であります!

リメンバー・ミー』☆☆
→評判通り音楽は素晴らしいのですが、物語の構成(特にクライマックス)で首をかしげる場面が何箇所かあった。色鮮やかな死者の国の描写は見応えがあったけどね。
あなたの旅立ち、綴ります』☆☆
→ストレートに良い作品だった。ラジオ映画であり、ロック映画であるのも良い。何歳になっても旅は人を成長させるのだ。

  
4月は『パシフィック・リム:アップ・ライジング』と『レディ・プレイヤー1』と『アベンンジャーズ / インフィニティ・ウォー』がドンドンドーーン!とやって来る。

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