空中秘密基地 2

映画や本の感想が中心です。当然ですが僕の主観と偏見で書いてます?

10年という時間の重さ〜5月のレヴュー〜

5月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』

2008年の『アイアンマン』から10年、僕たちはこの瞬間に立ち会うために映画館に通っていたのか!という感慨しか湧いてこない。マーベル・シネマティック・ユニバースMCU)ありがとう‼︎ スタジオが積み上げてきたものがこの映画に見事に結実している。今まで少しづつ語られていたサノスというヴィラン(悪役)がその圧倒的な力をスクリーンで表した時、僕たちには何をするすべもなかった。アベンジャーズの一作目の時に「日本よ、これが映画だ」というキャッチコピーが物議を醸したけど、まさに今作には、これまで数少ない作品しか持っていない映画の醍醐味がある。
ただ言っておかなければならないのは、この『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』は物語の前半であるということ。2019年公開予定の「アベンジャーズ4』では、サノスが力を持って実現した彼なりの「正しい」世界を、ヒーローたちはどのようにひっくり返して行くのか?力で勝ってもそれはサノスと同じだ。そこにはヒーローならではの勝ち方が必要となるだろう。それは物語としてとても難しいことはわかっている。でもマーヴェルのスタッフは必ずやってくれるだろうと信じている。刮目して待つ。



















☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも
アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』☆☆☆
MCUを10年間観続けてきて良かった!心の底からそう思えた。これを『アベンジャーズ4』でどんな終わらせ方をしてくれるのか?またまた死ぬわけにはいかない理由ができた。
パティ・ケイク$』☆☆
→ノリノリで観た。ただ世間に中指を立ててるだけじゃなく、周りを見ろよ、お前のことを思ってる友達はいるぞ!と言いたくなる。
ラッカは静かに虐殺されている』☆☆☆
→観て、知って、考えることが最初の一歩だ。観たくなくても観なければならない作品というものがある。これはそうした映画だ。
レディ・バード』☆☆☆
→故郷が好きでなく都会に憧れる主人公の姿が昔の自分と重なってしまい、懐かしいやら気恥ずかしいやら……。遠く離れ、年月を重ねることでしか、その大切さを理解できないものもある。誰にでもある普遍的な物語だ。
モリーズ・ゲーム』☆☆
→まずは情報量の多さに圧倒される。クレバーでタフなモリーを演じるジェシカ・チャステインを観るだけでも映画館に行く価値がある。ポーカーのルールを知っているとより楽しめるね。
孤狼の血』☆☆☆
→こんな映画を待っていた!まさに現代版の『仁義なき戦い』。役者さんたちも演じてて楽しかったんだなぁ…と思ってしまう空気がスクリーンから滲み出てくる。原作者が女性だと知って驚きましたよ。
ゲティ家の身代金』☆☆
→面白くはあったけど、『動き出したら誰にも止められない負の連鎖を描いた『悪の法則』のような怖さは無かった。そこは実話だから仕方がないか…。ミシェル・ウィリアムスを誰か幸せにしてあげてください。
サバービコン 仮面を被った街』☆
コーエン兄弟が脚本ということで期待したんだけどね……。展開が少しモッサリしていたかな?劇中で起こる事件が関係無さすぎて、それぞれのパートがお互いノイズになっていた。
カーキ色の記憶』☆☆
→2011年の内戦勃発前のシリア・アサド政権の抑圧についてのドキュメンタリー。「自由とは、受ける懲罰の種類を選ぶこと」という言葉がこの作品の全てを表している。
ランペイジ 巨獣大乱闘』☆☆
→ロック様がゴリラと会話する冒頭のシーンだけで大満足。☆が三つじゃない理由は、最後にロック様が巨大化して怪獣と戦わなかったから⁉︎(←なんじゃそりゃ)
GODZILLA 決戦機動増殖都市』☆
メカゴジラが期待した形態で登場しなかったのが残念でならない。次が三部作の最後。モスラキングギドラがが出てくるのか?地球最大の決戦なのか⁇
ラプラスの魔女』☆
広瀬すずが出る映画は全て劇場で観る主義ですが、そんな僕でも苦痛だった。ダメな方の三池監督の映画。原作未読だったんだけど、このままでは嫌いになりそうなので、原作買って帰った。
犬ヶ島』☆☆☆
→実にウェス・アンダーソンらしい映画。作品の密度が凄いです。犬の毛一本一本をストップモーション・アニメで描いていることに頭が下がる。日本描写もこれならOKです。「間違った権力に最初に抵抗するのが高校生」というストーリーも好きです。
『焼肉ドラゴン』☆☆☆
→泣きながら笑ってしまう…そんな映画だった。キャストの演技も印象深いものばかりだったけど、特に桜庭みなみさんは魅力的で、こんな演技も出来るのか?と嬉しい発見だった。キム・サンホさんが演じるお父さんが自分の過去を語るシーンはいつまでも記憶に残るくらい素晴らしいものだった。

6月は『デッドプール2』と『ハン・ソロ / スター・ウォーズ・ストーリー』を観ない理由が無いのです。俺ちゃんは前作の無茶苦茶をどれくらい飛び越えてくれるのか?こんなに毎年『スター・ウォーズ』を観ていると飽きてきた感がしないではないのですが、それでも期待してしまうのがファンという者の性、いや業なのですよ(でも今作のロゴは贔屓目に見てもカッコ悪い……)。


そしてもう一作。是枝裕和監督の『万引き家族』。カンヌのパルム・ドールを受賞したからじゃなくても必見です。