空中秘密基地 2

映画や本の感想が中心です。当然ですが僕の主観と偏見で書いてます?

〈やる〉を選んだ人々の物語〜1月のレヴュー〜

1月のレヴュー。基準はいつものように主観と偏見だけ。

2019年になってもあいも変わらず映画を観てます。今月は何と言ってもクリード 炎の宿敵』しかないですね。人生ベストが『ロッキー』である自分にとって、前作のクリード チャンプを継ぐ男はそれと並ぶか、はたまた超えるかってくらいの映画でした。そして『クリード 炎の宿敵』アドニスの物語は前作で終わってるし、監督は変わるし、何より『ロッキーⅣ』の続編らしいじゃない……と正直なところ不安しかありませんでした。で映画館に行った訳ですよ。泣きました。体じゅうの水分がなくなるくらい泣きました。詳しいことは書きませんが、「ロッキー、写真くらい飾ってやれよ」とか「『まだやれるな!』じゃねーだろ」とか、ある登場人物だけはこれから惨めな人生を送れば良いのに……とか思ってました。ラストの試合では「立て!ヴィクター‼︎(←ドラゴの息子)」と心の中で叫んでいる自分がいましたよ。そしてドラゴがとったある行動……思い出すだけで涙が出てきます。そして物語の最後にアドニス、ロッキー、ドラゴ親子が見せる表情。それぞれがこれまで抱えてきた人生の苦難を乗り越え、新しい道へと歩き出したのだと思います。特にドラゴ親子の笑顔は心に残ります。やはりロッキー・シリーズは「〈やる・やらない〉の岐路に立った時、〈やる〉を選んだ人々の物語」でした。スタローンは今作限りでシリーズから離れるようです。とっても残念だけど、彼に限りない感謝を送りたい。

ありがとう、スライ‼︎‼︎

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☆☆☆…観ないと後悔しますよ!
☆☆……ちょっと時間があるって時にどうぞ
☆………観なくていいかも
『ホイットニー〜オルウェイズ・ラブ・ユー〜』☆☆☆
アメリカのショービジネス界の闇に飲み込まれてしまったアーティストは何人もいるけど、ホイットニーもその一人。娘さんも…ってところが辛すぎるよ。でもこのドキュメンタリーを観ると、(当時言われていたような)ボビー・ブラウンだけが悪かったんじゃないってことがわかる。久しぶりにホイットニーの歌を聴いたけど、まさに神に祝福された歌声と呼びたいものでしたよ。
『こんな夜更けにバナナかよ  愛しき実話』☆☆
大泉洋の芸達者ぶりはやっぱりすごいなぁ〜としか言えない。こういう「生」もあることを知れるから僕は映画を観るのだ。
『それだけが、僕の世界』☆☆
イ・ビョンホンの演技の幅を堪能できる。ここ何作かはダークサイドのイ・ビョンホンだったけど、今作はライトサイド。不器用だけどどこかに優しさを持つ役は彼の真骨頂だ。ベタといえばベタな作品だけど、それを堂々とやり切るのが韓国映画の魅力だね。
クリード 炎の宿敵』☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
→冒頭でのドラゴ親子の描写からもう泣いていた。次はドラゴ親子の映画を作ってくれ‼︎‼︎
蜘蛛の巣を払う女』☆
→ただのアクション映画になっていた。ハッカーが余りにも万能で、なんだかなぁ……と。氷の上をバイクで走るシーンは意表を突かれて面白かったですよ。
『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!  My Generation』☆☆
→もしも生まれ変われるとしたら、1960年代のロンドンに生まれたい。Swinging London🇬🇧

ライ麦畑の反逆児  ひとりぼっちのサリンジャー』☆☆
アメリカ文学史のおけるサリンジャーの位置付けを踏まえた上で、彼の人生の起伏を優しく愛をもって描いていて、とても共感できた。この作品をきっかけにして、もっとたくさんの人がサリンジャーの作品を手に取ってくれると良いな〜と思う。
『TAXi  ダイヤモンド・ミッション』☆
→前作までの監督と主演が代わってのシリーズ仕切り直しなのですが……。『ワイルド・スピード』シリーズの下位互換であった。
マイル22』☆☆☆
→途中から『ザ・レイド 2』として観ている自分がいた。狭い場所でのアクションは大好物です。イコ・ウワイス、この人の名前だけ覚えて帰ってください。
『マスカレード・ホテル』☆☆
→ずっと長澤まさみは良いなぁ〜〜と思いながら観てましたよ。『来る』でもそうだったけど、松たか子は美味しいところを持って行きすぎです。
『ミスター・ガラス』☆☆☆
→マーベルやDCとは違う、どこを切ってもシャマラン流のヒーロー映画。多重人格者を演じるジェームズ・マカヴォイを観るだけでもお金を払う価値がある。『アンブレイカブル』と『スピリット』の完全な続編なので予習は必須です。
ナチス第三の男』☆
→原作(『HHhH』)の面白いところが全く反映されていない作品だった。同じ話を観たいんだっだら、『ハイドリヒを撃て!』をぜひどうぞ。
がっこうぐらし!』☆
ゾンビ映画としては合格点だと思うけど、演技がね……。出演しているアイドルのファンだったらお金を払っても良いんじゃないかな?
サスペリア』☆☆
→ダリオ・アンジェント(オリジナル版の監督)が激怒し、クエンティン・タランティーノが絶賛するのも理解できる。スクリーンの隅々まで美しい映画でした。決してひとりでは観ないで……ってことはないです。だって極上のラブ・ストーリーでもありましたから。ただ好き嫌いは、はっきり分かれるよなぁ〜。152分は長い。

『暁に祈れ』☆☆

タイ語の字幕が出ないことで、主人公が送り込まれた場所の地獄感が増す。そこからムエタイで脱出しようとする展開は好きです。

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2月はアカデミー賞が発表されます。今年はノミネートされている作品で日本でも既に公開されているものが多いので、いつもの年よりも楽しめそうです。是枝裕和監督の『万引き家族』と細田守監督の『未来のミライ』もノミネートされてるけど、どうだろうなぁ〜受賞してくれると嬉しいけど、強敵が多いからなぁ〜って感じです。

という2月ですが、自分の中では『ファースト・マン』と『アクアマン』の「マン映画」の対決を楽しみにしているのです。

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